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今年最後のブログとなりました。

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毎年毎日、社員が順番に書いているこのブログ、今年も今日で最後となりました。
いつも、お読みいただきありがとうございます。
今日も、最後までお読みいただけると、嬉しく存じます。

少し前、大変興味深い話を知りました。予約が数カ月先まで取れないと言うある魚料理のお店の調理人さんのことです。とことんこだわるのは素材である魚について。

こだわるのはある意味当然のことと思いますが、驚いたのはその後の話です。
「魚で大事なのは釣り上げてすぐなんです。釣った時が既に調理のスタートです。
釣り上げてからどう船に揚げるか、揚げてから陸までどんな状態で運ぶか。魚が漁師の針を食ったその瞬間から既に料理が始まっているのです。」とおっしゃるのです。

細かな事は、紙面の都合上省きますが、鮮魚を扱うハイレベルな技の1つとして理解される人は多いのではないかと思います。その調理人の方は、陸に揚がってきた魚を見れば、船の上で漁師がどう扱ったかがわかるということでした。驚きました。

翻ってみるに、私たちの仕事にも同じようなことが言えると思いました。
養豚場で豚を育てて肉豚として出荷する。また畑から野菜を収穫出荷する。鶏舎から卵を集卵出荷する、等々。各現場で一所懸命に大事に育ててきた様々な生きものを生産物にする瞬間があります。
そんな時、「既に料理の素材として役割が始まっているのだ」と考える緊張感はとても大事なことだと思うのです。そういう考え方をぜひ現場の社員の人たちと共有したいと思いました。

生産物を大事に育て、そして食べ物にする為に丁寧に出荷をする。これはすでに殆どできていることだと思っています。しかし、そこからさらに先の、調理をする人の目や舌や手を感じ取って扱う、という事までは誰でもなかなかできることではないと思います。

思えば、私たちの原点である考え方、「お客様の顔の見える農業」をより深く追求するとそこに行き着くのでしょう。社員の人たちにもぜひ再確認して欲しいと思うお話しでした。

今年の新型コロナ禍で、私たちが特に感じた事は、社会の非常時における農業の確かさと重要性、そして食糧生産者としての責任でした。
しかしながら、日本の政治には農業政策として、それを後押しする姿勢が見えてこないことはとても残念なことです

前出の調理人の方の言葉をもう1つ。人材として弟子を育成するときの話です。
「一年目はイワシの頭取りを集中的にやらせます。技術も身に付くし、他の仕事もやりたいという焦りがメンタルを鍛える。遠回りをいとわずにやるかどうかで差が出ます。体験だけが支えになるからです」
きついですが、若い人たちへの応援メッセージとして受け取って下さい。
来年もがんばりましょう。

写真は養豚事業部肥育農場の建設中の新「黒木の沢農場」です。左遠望は育成農場のアスパラ農場。
黒木の沢農場は来年中には完成稼働する予定です。若い力が引っ張っていってくれると期待しています。

今年も大変お世話になり、誠にありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

無事にオリンピックパラリンピックが開催され、世界中で新型コロナ禍が収束に向かう日が1日も早く訪れますように!
そして今、皆様と同じように医療関係者の方々のご苦労と献身的努力に感謝と尊敬の心を捧げたいと思います。

お正月はあまり動かずに、静かに過ごしましょうね。
ここ一関市藤沢町は、積雪20cmです。 お陰であまり動けません。

読者の皆様、どうぞよいお年をお迎えくださいますよう。

                                     橋本志津

 

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